今回の、三菱自動車の一連の動きについて。

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こちらの続報です。
三菱自動車が燃費問題でやらかした件について。
僕はてっきり今回は最終的に三菱自動車工業集団となって落ち着くとばかり思っていました。


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一連の流れとしては、こんな感じです。(社内で起きていた技術者切りの話なんかは無視します)
1.日産と三菱、協業し「NKMV」という会社を合弁で設立。
調達とデザインを日産主導、製造と開発を三菱主導で軽自動車を作り始める。

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NKMV公式サイトより。
資本割合は50:50のようですね。

役割分担は、日産側が部品調達・企画・デザインなどを、三菱側が製造・開発などを担当し、設立時の約35人の社員の内、半数強を三菱出身者で占めている。会社設立時点で約15%である軽自動車における日産と三菱のシェアの合計を、将来的に20%程度に高めることを目標としている。

ソース:wikipedia
日産側は開発にはタッチしていないことが分かります。
日産側としては、これを告発することによるデメリットがあるにも関わらず告発したということは
日産は清廉潔白な企業である証明でしょう。
この協業したはなぜでしょうか。
まず、日産側としては今主流の「小型だけど広々、軽量化、排気量もターボで稼ぎつつ、燃費良好」という
軽自動車のタイプには参入しておらず、ノウハウがありませんでした。
一方、三菱自動車側としては
大きい需要を持つ会社であればあるほど調達費(材料費)が安くなるというメリットが有ります。
協業することのそれぞれのメリットとしては、
軽自動車のノウハウを持たない日産からすれば三菱の軽自動車開発、製造技術を、キャッシュが少なく材料費が高くつく三菱側は日産の調達手段を
手に入れるわけです。
典型的なWin-Win構造ですね。
仮に不正がなければ、ダイハツ、スズキの次の規模まで迫った可能性もあります。
もちろん、そんな夢は流れて行きました。そうそれはまさしく水のように(ドヤァ
2.日産側からの指摘によって、燃費水増しが発覚する
2016年4月20日、三菱自動車は燃費の水増しを認めて記者会見を行います。

不正が明らかになったのは4車種。そのうち三菱自動車の「eKワゴン」と「eKスペース」はこれまで累計で15万7000台を販売。日産自動車に供給している「デイズ」と「デイズルークス」は46万8000台が該当する。いずれも両社の軽自動車のラインナップの主力で、2015年度の販売台数は三菱自動車の「eK」シリーズが4万3297台、日産の「デイズ」シリーズが14万413台となっている。

ソース:日経ビジネスオンライン
ここで大炎上しました。
これを見る限り、日産側は本当に開発関係にはタッチしていなかったのでしょうね。
日産はその日のうちにデイズ/デイズルークスの販売を停止します。
更に悪材料は続き、昨日主力車種の一つである「RVR」も燃費水増しが発覚しました。

国土交通省は、ほかの車種でも不正がなかったか報告するよう求めていましたが、三菱自動車のこれまでの調査で、新たに少なくとも乗用車1車種で本来、実際に車を走らせて測定すべきデータを机上の計算で割り出していたことが分かりました。
この車は「RVR」という車種で、1つのグレードの走行抵抗のデータを基に机上で計算したデータを別のグレードの車に当てはめて検査機関に申請していたということですが、燃費は発表されている数値と大きく変わらなかったということです。

ソース:NHK
RVRも発覚しましたが、殆ど燃費自体の変化はなかったそうですね。
せっかく業績が回復し、マトモに中長期的な展望も見えつつ
「三菱自動車がこの先生きのこるには」を考え始めた矢先です。
三菱自動車の選択と集中。主力車種の開発を辞めて、SUVにより特化するようです。
この方向へとシフトしていけば、三菱自動車は独自のポジションを築けるように見えたのですが……。
3.さようなら、三菱自動車工業
三菱自動車工業は報道前の株価840円から、一瞬で株価が最安値412円まで吹っ飛びます。
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時価総額で考えれば、826,275,120千円から405,268,710千円となります。
凡そ4200億円の資産が吹き飛んでいることとなります。
これを見た日産、2016/5/11に三菱自動車工業を買収することを決定します。
三菱自動車 日産が巨額出資 事実上傘下に

日産自動車は、軽自動車などの分野で協力関係にある三菱自動車工業に対し、2000億円を超える規模の巨額の出資を行って、事実上、傘下に収める方向で最終的な調整に入りました。日産とルノー、そして三菱自動車を合わせると、世界全体の販売台数はトヨタ自動車やフォルクスワーゲンに迫る規模となり、三菱自動車の燃費の不正などの問題は、業界再編に発展する見通しになりました。

トヨタVSVWVSGMの三つ巴から、ルノーグループも仲間入りし四つ巴となります。
日本に自動車メーカーが多すぎるとは言われておりましたが
まさかこのような結末になるとは思いませんでした。
カルロス・ゴーン氏が日産をあっという間に再生させたように、
三菱自動車も一気に再生するかもしれません。
今の電動SUVへのシフトと、ダイナミックシールドのデザインは三菱の再生を期待させてくれるものでした。
このような結果になって残念で仕方ありません。
他力本願ではありますが、カルロス・ゴーン氏に期待し
全ての膿を出し切って欲しいものです。
ところで、この一連の流れは
日産側から見るとかなりしたたかな見方ができるわけです。
日産は狙っていたのか、どうなのでしょうか。